2025/3/26
FDA査察 vol.1、FDA査察 vol.2も合わせてご覧ください
FDAから送られてきた査察の予定日が近づいてくると、特に初めてであれば少しドキドキするものです。しかしそれなりに準備をしておけば、心配することではありません。今日は査察にむけて準備することや、ちょっとした心得を書いてみたいと思います。
査察に際しては打ち合わせ専用の会議室を用意しておきます。この部屋を準備できるかどうかが、スムーズな進行に欠かせない要件のひとつとなります。
部屋の中央の机には、査察官と通訳者との対応を主に行う
が陣取ります。外部のコンサルを入れる場合は別に机を用意し、そちらに座ってもらいましょう。
その他、
などの実務担当者や記録・連絡担当者が待機しておき、いつでも主たる回答者の指名にしたがって詳細説明者として査察官に対応できるようにしておきます。
また、査察官から質問や閲覧の希望がありそうな資料やデータもこの部屋に準備し、重要と思われる資料はあらかじめ英訳を準備しておくことをお勧めします。それに、査察官に同行する通訳は必ずしも業界に精通している人とは限りません。下手に通訳されて混乱することを考えれば、事前に英訳しておいたほうが混乱しないでしょう。
そして質問に対しては要領よく短時間で回答することが肝要で、長々とした回答はNGです。「資料や記録があるかないかを聞かれただけなのに、現物を探しに行ってそのまま1時間帰ってこなかった」などということは避けたいものです。
査察はこういった会議室の中だけではなく、製造の現場や更衣室などをみてまわることも往々にしてあります。工場内での移動がスムーズにいくように順路(ルート)を整備しておくことや、傘・カート等を準備しておくと喜ばれるでしょう。大柄の査察官も多いので、さまざまな大きさのジャンパーやヘルメットもさりげなく用意しておいてください。
さらに最近は、女性の査察官も多いと聞きます。その場合はある程度英語が話せる女性社員を査察担当とは別に配置しておくとよいかと思います。(トイレや着替え等)
査察官も人間です。こうしたちょっとした心遣いが、案外うまくいく秘訣かもしれません。
All rights reserved. Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
「はじめてのFDA」では初心者にも分かりやすいコラムを、「FDA News」では米国Registrar Corp.にて取り上げられたFDA関連のニュースをピックアップ・和訳しています。
「米国に輸出したい商品があるがノウハウがない」「英語でのやりとりが不安」といった基本的なことから丁寧にアドバイスいたします。貴社にとってベストな方法をご提案いたしますので、お気軽にお問い合わせください。