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Q & A

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よくあるご質問をまとめました

FDA関連  /  越境EC関連  /  関税・VAT関連  /  Amazon関連  /  貿易実務関連

越境EC関連

越境ECサイトを開始する際には、まず「商品」と「具体的な国」がなければいけません。国先行、サイトかモールかという議論が先行するべきではありません。

  1. 売りたい商品と国の決定(地域では考えない)
  2. 貿易上の規制や関税・消費税の調査
  3. 販売ターゲットを明確にする
  4. 独自サイトか、モールか、あるいは卸かを決定
  5. 国内外の競合他社のリサーチし、価格を決定
  6. パートナー企業の選定
  7. 予算(販売予測、コスト)の試算
  8. 販促手法を策定する
  9. 撤収のガイドライン(どこまで・いつまで・いくらまで、リソースを投入するのか。どの時点で撤収するのか)

越境ECには主に3つのモデルがあるといわれています。

  1. 独自ドメインの多言語ショッピングサイト
  2. 海外のショッピングモールへの出品(出店)
  3. 海外卸し

それぞれに、販売、決済、物流などの方法が違うので注意が必要です。

BtoC向けであっても、在庫を日本においておくか、それとも海外においておくかによって送り先と送り方、通関の方法が変わってきます。
またBtoBでの輸出となると、取引条件などによって送り方やリスクの考え方も変わってきますので、専門家の意見を聞くことが重要です。

  1. 日本から直送(B2C)
  2. 海外の倉庫へ移送し, そこから直送(B2B2C)
  3. 卸し先への輸出(B2B)

独自ドメインで越境ECを運営する場合、物流は購入者への直送が基本となり、送り方も国際郵便(EMS、 国際eパケット)が中心となります。注意する点としては、国によって配送品質に大きな差があるということです。すでに国営の郵便が破綻している国も多く、相手先の国の郵便が日本郵便と同じ配送品質だと考えていると思わぬトラブルを招きます。
購入者としては、早く、そして安く送ってほしいと考えていますが、スピード・コスト・品質のバランスが重要です。安いからと言って追跡番号のつかない方法で送るとか不着や遅延などのトラブルを招きかねません。

AmazonやLAZADAなどの大手モールの倉庫を活用する場合、物流は2段階になります。
日本からモールの運営する倉庫までにB2B扱いでの国際輸送、その後購入された後のモールの倉庫から購入者までのB2C扱いの国内配送の2段階です。
初めのB2BはDDP扱いの国際輸送を手配しなければいけませんので、クーリエ、航空貨物、海上貨物を活用して在庫を移動します。
このB2Bの輸送は、簡易通関ではなく、通常の通関(輸出入とも)を通るので、貿易実務の知識が必要となります。FDA認証や商標権などの課題もクリアしておきましょう。
そのあとの購入者への配送はモールの物流機能を利用するので、セラー側は何もすることがありません。

国際物流は卸し先との取引条件次第で運送方法や運賃負担者、保険の有無などが変わってきますので注意が必要です。

  1. 初期費用及び運用費用が安いこと。中国のモールを除き、一般的にはモールの方がコストが安いとされています。
  2. 購入者のアクセスのしやすさ、購入しやすさ、購入まで不安が少ないこと。一般的なユーザーは、知名度やブランド力の低い商品を、高い運賃をかけて日本から買おうとはしません。CSや返品などにも大きな不安が解消できない以上、なかなか購入には至りません。購入者は、「どこで買うか」をすでに決めているケースが多いものです。米国のユーザーの60%以上が、最初に商品を検索するサイトはAmazonと回答しています。
  3. 決済、CS、物流などの業務の負担が少ない。
  4. ノンブランド製品の市場展開に有利
  5. 返品に対する体制
  6. 既存顧客や集客力の差
  • すでに大量の顧客が顕在しているため、購買につながりやすい
  • モール自体が物流、CS、返品を代行するサービスを用意しているので安心
  • 初期費用が安い
  • 購入者にとっては普段使っているECサイトなので、認知されやすい
  • 運賃が高く納品までに時間がかかるため、モールに慣れたユーザーからは敬遠されがち
  • 購入後の保証や返品・交換などに不安を感じるユーザーが多い
  • その国のユーザーに認知されるまでに時間とコストがかかる
  • サイト構築やSEOなどに費用が掛かる
  • 自社でカスタマーサポートを行わなければいけない
  • 物流も自前で行わなければいけない

いきなりサイトを作りはじめる人がいます。サイトとはすなわち販売サイトのことで、お店のことです。実際に商売を始める前に、売り物も場所も決めずにお店の設計やデザインを決めることがないのと同じで、ECの場合でもまず「何」を「どこの国」の「誰」に売るのかをまず決めましょう。
「何」とは商品のことです。「どこの国」とは販売する相手国、そして「誰」とは、どの階層(年齢層や男女、富裕層かなど)を対象にするかのことです。
商品が決まり、売りたい国や相手が決まれば、その国での輸入の可否や販売価格、決済方法や通貨、運賃などについて決めていくことが出来ます。販売サイトの制作、その後でも遅くはありません。

  1. 商品と国の選定
  2. 貿易上の規制調査
  3. 関税・VATなど情報収集
  4. 販売サイト選定
  5. パートナー選定

焦らず、上記の順番で決めていくことでお勧めします。

国内通販とは、いろいろな面で違っています。例えば、

  • 決済通貨
  • 通関、法令(輸出、輸入)
  • 関税、消費税
  • 移動距離と配達までの日数、コスト、方法
  • 言語や文化、その商品の使われ方

などですが、そういった違いを理解せずに相手国を広げると、思いもよらぬトラブルに巻き込まれることになりますので、ひとつずつ慎重に準備を進めていきます。
ところで個人向けの越境ECといえども、貿易であることには変わりありません。国内取引にはない貿易実務が発生しますので、いろいろとわからないことが出てきます。その部分をサポートしてくれる業者がフォワーダーです。フォワーダーは、貿易実務全般の相談相手として、貿易取引が円滑に進むように輸出者をフォローします。その意味で、出荷代行業務のみを取り扱うロジスティックス業者とは役割が違います。
越境ECにおいて、このフォワーダーの役割を果たしてくれるパートナーを探すことも、成功にむけての大事な要件です。

日本で売れない物は海外でもなかなか売れません。お客様がもっとも自信をもって日本で販売している商品こそが、海外で売るべき商品です。 購入者の目線でいえば、

  1. そのお客様からしか買えない
  2. そのお客様から買うのが一番安い
  3. そのお客様から買うのが一番便利で面倒がない
  4. そのお客様から買うのが一番安心できる

の4つが考えられます。
いたずらに価格だけ勝負しても続きませんし、ちょっとの価格差など為替の変動でどうとでもなってしまいますので2.はお勧めしません。本当に自信をもって世界にお勧めできる商品が、結果的に売れる商品となり、お客様のサイトの定番になっていきます。
確かに中古車や抹茶、アパレルやアニメは売れていますが、それもすべて、上記の法則に従っているはずです。売れているからと言って今までその商品を取り扱ったことがない人がいきなり売ったとしても、うまくいくはずがありません。日本で売ってきた実績と経験を信じて、一番自信がある商品を投入していくことをお勧めします。売れる商品を追いかけてしまうと、いつまでも流行に流される、何でも屋の安売り王になってしまいます。

一般的に、北米の人は「SPEC」を重視します。価格もSPECのひとつと考えていますので、コストパフォーマンスということも重視するようです。欧州の人は、「長く使えるもの」という指標を持っていて、「リユース」「リサイクル」「リフィル」というキーワードに敏感です。アジア圏の人は「ブランド」を重視します。ただブランドといっても、「買う時に安心」「買ったところに安心」「持っていること自体、うれしい」など、ブランド力といっても国によって微妙にニュアンスが違います。
日本製であることが差別化につながるのではありませんが、日本人の物づくりに対する真摯な姿勢ということが、根底にあることは間違いありません。自社の製品の差別を第三者の目線で見つめ、展開する国によって訴求するポイントを変えてみることが肝要です。

自社商品の、海外におけるポジショニングを把握することが重要です。ポジショニングにはいろいろな側面がありますが、例をあげてみると

  • 対象国におけるその商品の需要
  • ライバル商品の動向
  • 価格
  • 自社ブランドの浸透度

などです。あくまで消費者目線で、厳しめに見ることが重要です。

商品と展開する国が決まれば、中小機構、JETROなどである程度の情報を収集することは可能です。また需要見込みや、価格の指標などについては、大使館の商工担当者に問い合わせると情報が取れるケースもあるようです。貿易上の規制や税金などは国際フォワーダーや通関業者に問い合わせることが一番の近道です。ネットで収集する情報に振り回されることなく、当事者や専門家にあたることをお勧めします。

越境ECを始めると決めたら、まず「日本輸出入者標準コード」を取得しておきましょう。
日本輸出入者標準コード (JAPAN SHIPPERS & CONSIGNEES STANDARD CODE)は、日本において輸出入業務を行う当事者を特定する最も基本的なコードで、「標準コード」「輸出入者符号」等とも呼ばれています。標準コードがなくても通関はできますが、取得すると非常に便利となります。費用は6,600円ほどです。このコードをもっていないと、税関からはいつまでも「一見さん」扱いとなり、いろいろと不便です。
詳細については、一般財団法人日本貿易関係手続簡易化協会に問い合わせるか、もしくは下記のHPでも調べてみてください。
http://www.jastpro.org/code/

規制に関しては、

  1. 輸出可能かどうか
  2. 現地での輸入が可能かどうか
  3. 航空機に搭載可能かどうか
  4. 現地で販売していいかどうか

の4つの視点が必要です。

  • 日本から輸出できないもの ・・・ 文化財や武器、覚せい剤、児童ポルノ、ワシントン条約で規制されているもの
  • 輸入できないもの ・・・ 各国によって規制が違いますので、国ごとのレギュレーションを調べる必要があります
  • 飛行機に搭載できないもの ・・・ 危険物、大型商品、長尺物、重量物、生鮮品、冷蔵品、大型商品
  • 販売できないもの1 ・・・ 著作権や特許権、商標権、代理店権など
  • 販売できないもの2 ・・・ 販売にあたって資格が必要なものがあります
  • 販売できないもの3 ・・・ 不正競争防止法によって規制されているもの

規制を調査する際に、その商品のH.S.コードを調べておくと便利です。H.S.コードは、9桁か10桁で構成される国際貿易商品の世界統一コード番号で、頭の6桁は世界共通です。この番号がわかれば各国の関税や規制についてはスムーズに調べることができます。

FTCとは米国の連邦取引委員会(Federal Trade Commission)のことをいいます。
FTCは、FTC法(Federa Trade Commision Act.of 1914)に基づいて、1914年に商務省の企業局から独立する形で設置された独立行政委員会で、商業活動に関わる不公正な競争手段と、商業活動に関わる不公正または欺瞞的な行為、または観光を、自然人、団体、または法人が行わないようにするための権限と責務を与えられています。
現在、「消費者保護局」「競争局」「経済局」の3つの部門があります。特定分野の個別法や業界団体の自主規制に関してはFTCに法執行権限があり、例えば事業者が自ら作成したプライバシーポリシーに違反したような場合には、FTC法による法執行が行われることから、ECにおいてのプライバシーポリシーの作成には十分な配慮が必要となっています。

輸出した商品の仕入れに関する消費税の還付処理が必要です。受注情報と出荷に際して用意したインボイス及び送り状をもとに、消費税の還付処理を行ってください。

■輸出免税の概要
主として国内において行う以下の輸出取引については、消費税が免除されます。

  1. 本邦からの輸出として行われる資産の譲渡又は貸付け
  2. 外国貨物の譲渡又は貸付け
  3. 国内及び国外にわたって行われる旅客又は貨物の輸送(国際輸送)
  4. 外航船舶等の譲渡又は貸付けで船舶運航事業者等に対するもの
  5. 外航船舶等の修理で船舶運航事業者等の求めに応じて行われるもの
  6. 専ら国内と国外又は国外と国外との間の貨物の輸送の用に供されるコンテナーの譲渡、貸付けで船舶運航事業者等に対するもの又は当該コンテナーの修理で船舶運航事業者等の求めに応じて行われるもの
  7. 外航船舶等の水先、誘導、その他入出港若しくは離着陸の補助又は入出港、離着陸、停泊若しくは駐機のための施設の提供に係る役務の提供等で船舶運航事業者等に対するもの
  8. 外国貨物の荷役、運送、保管、検数又は鑑定等の役務の提供
  9. 国内と国外との間の通信又は郵便若しくは信書便
  10. 非居住者に対する無形固定資産等の譲渡又は貸付け
  11. 非居住者に対する役務の提供で次に掲げるもの以外のもの
    a.国内に所在する資産に係る運送又は保管
    b.国内における飲食又は宿泊
    c.a.又はb.に準ずるもので国内において直接便益を享受するもの

なお、免税とは、事業者にとっては、相手に対する当該代金の請求の際に消費税を加算する必要がないことを意味しています。従って、輸出先への代金請求に際して消費税を加算する必要はありません。

出典:日本貿易振興機構(ジェトロ)貿易・投資相談Q&A 「輸出時の消費税:日本」
https://www.jetro.go.jp/world/qa/04J-120102.html