30年ほど前、はじめてニューヨークに出張したときに、マンハッタンのブルックス・ブラザーズの本店に行って紺ブレを買いました。オックスフォードのボタンダウンのシャツに左下がりのレジメンタルのネクタイも合わせてもらって、確か1000ドルぐらい払ったと思います。本当に欲しかった正統派のアイビールック。表参道のブルックス本店でもなかなか買うことのできない、本物の3つボタンの紺ブレは、VAN世代の私にとって最高の逸品です。ホテルに戻った後、お店でもらったロゴ入りの木のハンガーにシャツとネクタイを合わせて吊って一人で悦に入ったものでした。
さて、化粧品の話。
世界のコスメティクス・トレンドは、ここ1年でK-ビューティ(韓国コスメ)からJ-ビューティ(日本コスメ)へとシフトし、日本の化粧品への関心が世界中で急激に高まってきています。特に品質や成分に敏感なアメリカの女性たちはこぞって日本のコスメ情報を集めているようです。ところがせっかくよさげなコスメを見つけても正規に海外に進出しているメーカーはまだまだ少なく、簡単には手に入りません。観光やビジネスで日本に出張したときに空港で買うぐらいしか手がないようです。確かに、成田空港の免税品店では、コスメの売り場で女性たちが血眼になって商品をさがしている姿をよく見ますが、そこでもお目当ての化粧品がなかなか見つからないようです。
さてそんな中、
″うちもそろそろ海外に展開したい!″
″でも何から始めればいいのかな″
″FDAって何″
そう考えているなかなか動けていない化粧品メーカーの方も多いと思います。ポストコロナや2020年のホリデーシーズンを見据えて、そろそろ準備をはじめてみてはいかがでしょうか。
このコラムでは、化粧品を海外、特にアメリカに売っていくためのイロハを、手順を追いながらご説明します。FDAのこと、Amazonのこと、輸出の方法や関税の仕組み、コスメの世界の英語などについて、書いていこうと思います。
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