ホリスティック製品が輸入保留になる5つの理由

米国では、「ホリスティック」として販売される製品の人気がますます高まっている。天然由来の製品をライフスタイルに取り入れようとする人が増えつつあるなか、企業もその需要に応えようとしている。ホリスティック製品は、デトックスティーやスキンクリーム、ダイエタリーサプリメント、食欲抑制剤などさまざまな種類がある。
FDAは「ホリスティック」という表記の使用について規制しておらず、加工プロセスを最小限に抑えて製造された天然由来の製品であることを表すマーケティング用語である。表現は規制されていないが、ホリスティックと称して販売される製品も他の製品同様FDAの規制の対象となる。ホリスティック製品を米国向けに出荷する場合は、FDAの規則に従うことで、コストのかかる輸入保留を防ぐことができる。

ホリスティック製品を輸出する際は、以下のコンプライアンスにご留意いただきたい。

1. 認可されていない健康強調表示（ヘルスクレーム）

ホリスティック製品を購入する消費者は、多くの場合、製品が病気や健康上のリスクを低減するものと考えている。ただし、食品やダイエタリーサプリメントのラベルにヘルスクレームを表示して販売するためには、その機能が実証済みであることをFDAに対して証明しなければならない。製品のラベルにFDAが認可していないヘルスクレームを表示した場合、その製品は虚偽の表示または粗悪品として輸入保留の対象になる可能性がある。
製品に含まれる成分と健康状態との関連性を立証する科学的根拠があれば、FDAはそのヘルスクレームを認可する。認可されると、FDAは規定に照らし、条件を満たした製品は機能を表示できるようになる。申請したヘルスクレームが認可されず、それについて個別のヘルスクレームを認可する規定の発行を要請する場合は、FDAに嘆願書を提出できる。嘆願書は有資格の専門家が評価し、入手可能なすべての科学的根拠によって当該成分と健康状態との関連性を立証できる、という点で見解が一致する必要がある。

2. Statement of Identity（識別事項）が表示されていない

従来のすべての食品およびダイエタリーサプリメントは、ラベルに名称の記載が義務付けられている。従来の食品では「緑茶」などの一般名称がこれにあたるが、ダイエタリーサプリメントに関しては識別事項に別の規定が適用される。FDAおよびFD&C法（連邦食品・医薬品・化粧品法）では「ダイエタリーサプリメント」の識別事項を記載することが義務付けられている（「ダイエタリー」の部分は成分名に代えられる）。メーカーは製品のPDP（主要表示パネル）または代替PDPにその識別事項を表示しなければならず、ブランド名とは区別してラベル上で明確に判別できるよう太字で表示する。

3. サプリメントの成分表示がない

サプリメントは、製品の栄養成分ラベルとして機能する成分表示が必要だ。成分表示には、一般名称、成分量、用量を表示する。また、容器に含まれる用量が正味量ではわからない場合には、これも表示する必要がある。
FDAは、特定の栄養素について、製品に含まれる量が規定の有意水準を超える場合に成分表示に記載することを義務付けている。含有量の表示が義務付けられている栄養素は15項目（含まれている場合）、および製品に含まれるその他の機能性食品原材料（オメガ３脂肪酸など）である。

4. 表示されていない原材料が含まれている

FDAは、食品に含まれるすべての原材料を製品ラベルに表示することを義務付けている。FDAが輸入された製品を検査し、表示されていない原材料があるとみなした場合は、輸入警報（インポート・アラート）の対象となる場合がある。このような製品はすべてDWPE（物理的検査なしの差し止め）となり、表示されていない原材料が含まれないことを輸入業者が証明できるまで、入港は拒否される。拒否された製品は破棄されるか米国外に再輸出される。

5. ラベルが英語表記になっていない

FDAは、ラベルへの表示を義務付けている表記、表現、情報のすべてを英語とすることを義務付けている。英語と他の言語との併記は可能だが、ラベルへの表示が義務付けられている情報（商品名や原材料など）のいずれかに英語以外の表記がある場合は、その他のすべての情報もその言語で表示しなければならない。

原文：5 Reasons FDA Will Detain Imports of Holistic Products ※ 原文内にあるリンク・およびリンク先につきましては省略しています。